WORKS NO. 831 女王様は孤独
奢らせて
笑う女王の
目の奥に
嫉妬は揺れて
ひとり残れり
美しさや強さで人を惹きつけ、食事や贈り物を奢らせる。それだけで自分が愛されていると思っていた女王様。
しかし、人の好意を当然のように受け取り、感謝も思いやりも返さなければ、そばにいる人の心は少しずつ離れていきます。
誰かが幸せになれば素直に喜べず、別の女性が注目されれば不機嫌になる。笑顔の奥から見え隠れする嫉妬は、どれほど豪華な衣装や翼で隠しても、やがて周囲に伝わります。
奢ってくれる人がいることと、心から愛してくれる人がいることは同じではありません。人を財布や飾りのように扱えば、最初は華やかでも、その関係は長く続かないでしょう。
強い女王とは、人を支配する女性ではありません。相手の優しさに感謝し、自分も愛情を返し、誰かの幸福を祝える女性です。
玉座を高くするほど、人との距離は遠くなります。気づいたときには、広い王国に自分しか残っていないかもしれません。
女王様は孤独。
けれど、嫉妬を認め、感謝を覚え、人を大切にできたなら、その玉座から降りて、誰かと並んで歩き始めることができます。
WORKS No.831

