WORKS No. 693 失って知る奇跡

WORKS No. 693 失って知る奇跡

WORKS NO. 693 失って知る奇跡

便利さを
当然として
生きた日々
失った時に
奇跡と気づく

人は、便利な環境に慣れてしまう。
水が出ること。
電気が灯ること。
すぐに誰かと繋がれること。
欲しい情報へ一瞬で辿り着けること。
それらは次第に「感謝する対象」ではなく、
最初から存在して当然の背景へ変わっていく。
だが、何かが壊れた瞬間、
その静かな奇跡性に気づかされる。
停電した夜。
通信が途絶えた孤独。

失って初めて見える、人間社会の積み重ね。
文明とは、
無数の努力と支え合いの上に成り立つ、
極めて繊細な奇跡でもある。
だからこそ、
当たり前を当然として消費するだけではなく、
今ここにある便利さの裏側に、
誰かの労働や知恵や歴史があることを、
時々思い出したい。

WORKS No.693