WORKS No. 692 快適さの中の支配

WORKS No. 692 快適さの中の支配

WORKS NO. 692 快適さの中の支配

支配とは
恐怖ばかりで
行われず
快適さにも
潜んでいる
な

支配という言葉を聞くと、多くの人は暴力や恐怖を思い浮かべる。
しかし現代の支配は、それだけでは成り立たない。
便利さ。
快適さ。
安心感。

人はそれらを与えられることで、自ら進んで仕組みへ適応していく。
苦痛による支配は反発を生む。
だが快適さによる支配は、気づかれにくい。
むしろ人は、「自分の意思で選んでいる」と感じながら、その構造の中へ深く組み込まれていく。
もちろん、便利さそのものが悪というわけではない。
文明は快適さによって進歩してきた。
問題なのは、その快適さが「何を代償に成立しているのか」を見失うことである。
情報、時間、思考、依存。
人は便利になるほど、多くのものを無意識に差し出している。
だからこそ必要なのは、恐怖だけでなく、心地よさの中にも構造を見る視点なのかもしれない。

WORKS No.692