WORKS NO. 821 マリアに敬礼
災害への備えは、状況に応じて「持ち歩く防災ポーチ」「避難時の持ち出し袋」「自宅で生活を続けるための備蓄」の三段階に分けると、無理や無駄を減らせます。
被災直後から数日間、命と生活を守るために最優先で用意したいものは、飲料水、非常用トイレ、モバイルバッテリー、ライト、現金です。
飲料水は一人一日三リットルを目安に準備します。断水すると深刻になるのがトイレ問題です。非常用トイレは一人一日五〜八回分を想定し、最低三日分、できれば七日分を備えましょう。
スマートフォンは安否確認や情報収集に欠かせません。大容量または乾電池式のモバイルバッテリーがあると安心です。停電時に備え、一人一本のライトと、部屋全体を照らせるランタンも用意します。電子決済やが使えない場合に備え、小銭と千円札を中心に現金も保管してください。
外出時の防災ポーチには、小型ライト、携帯トイレ、モバイルバッテリー、常備薬、絆創膏、ウェットティッシュ、小銭、閉じ込められた際に居場所を知らせるホイッスルを入れます。
避難リュックには、一〜二日分の水と加熱せずに食べられる食品、現金、身分証や保険証のコピー、救急用品、マスク、生理用品、軍手、雨具、アルミブランケット、電池式または手回し式ラジオなどを入れます。重すぎる荷物は避難の妨げになります。体力や健康状態を考え、自分が安全に背負って移動できる重さにしてください。
在宅避難に備え、最低三日分、できれば七日分の飲料水と食品を用意します。一人分の水なら、一日三リットルとして七日間で二十一リットルが目安です。レトルト食品、缶詰、アルファ化米、カセットコンロ、ガスボンベ、ラップ、ポリ袋、トイレットペーパー、ウェットティッシュも役立ちます。カセットコンロやガスボンベは、必ず換気や保管方法などの安全上の注意を守って使用してください。
既製の防災セットだけでは、すべての人に対応できません。メガネ、持病の薬、お薬手帳のコピー、乳幼児のミルクやおむつ、高齢者の補聴器用電池や入れ歯用品、ペットのフード、ケージ、トイレ用品など、家族ごとに必要なものを追加しましょう。
備蓄を長続きさせる方法が「ローリングストック」です。普段食べている缶詰やレトルト食品、乾電池、日用品を少し多めに買い、古いものから使って、減った分を買い足します。定期的に使用期限、賞味期限、電池残量、薬の内容を確認することも大切です。
多くの防災用品はなどの通販でもそろえられます。しかし、買っただけでは備えは完成しません。置き場所を家族で共有し、避難場所と連絡方法を確認して、実際に使える状態にしておきましょう。
すべてを一度に用意できなくても構いません。まずは水と非常用トイレを確保し、小さな防災ポーチを普段のカバンに入れる。その小さな行動が、自分と大切な人の命を守る第一歩になります。

