WORKS No. 797 正義は天秤で量られる

WORKS No. 797 正義は天秤で量られる

WORKS NO. 797 正義は天秤で量られる

正義とは
声なき命
見落とさず
異なる痛み
量る天秤

正義は、一つの主張だけで決まるものではありません。
戦争では、敵も味方も自らを正義と呼びます。政治では多数の利益が優先され、経済では力を持つ者の都合が正しい答えのように扱われます。しかし、強い声が正義とは限りません。
正義を量る天秤に載せるべきものは、勝者の理屈だけではなく、奪われた命、傷ついた心、守られなかった弱者、そして未来に残される犠牲です。
ただし、バランスとは、加害者と被害者を同じ重さで扱うことではありません。異なる立場や事情を見極め、被害を止め、責任を問い、人の尊厳を守るための公平な判断です。
片方の皿に利益を、もう片方の皿に命を載せたなら、命より重い利益など存在してはなりません。争いを止めるために必要なのは、憎しみを等しく配ることではなく、力の乱用を抑え、失われる命を最小限にすることです。
正義とは、勝者に与えられる称号ではありません。
目立たない犠牲にも目を向け、事実と責任を慎重に量り、最も弱い立場の人まで守ろうとする意志です。その天秤が権力や感情に傾いたとき、正義は復讐や支配へと姿を変えてしまうのです。

WORKS No.797