WORKS NO. 796 現実に試される愛
愛さえも
利権の風に
引き裂かれ
戦火の底で
覚悟を灯す
愛は、現実を前にすると、あまりにも脆いものです。
人が平和を願っていても、国家や組織が利益を争い、資源、領土、権力、兵器をめぐる利権が動き始めれば、個人の願いは簡単に押し流されます。
戦争によって引き裂かれる家族、離れ離れになる恋人、失われる故郷。そこでは、愛を誓うことさえ許されないまま、命を守る選択を迫られる人々がいます。
戦争は、憎しみだけで始まるのではありません。誰かの利益が正義の言葉で飾られ、恐怖が利用され、人々が敵と味方に分けられたときにも始まります。その代償を払うのは、決断した者ではなく、平穏に生きたかった名もなき人々です。
愛だけで、戦争や利権を止めることは難しいでしょう。しかし、愛を失った社会は、人の命さえ損得で量るようになります。
だからこそ、愛を感情だけで終わらせてはいけません。大切な人を守るために真実を見抜き、不正に声を上げ、平和を選び続ける覚悟へと変えるのです。
現実に耐える愛とは、ただ寄り添うことではありません。命を利益の道具にさせないために、二人の未来と、見知らぬ誰かの未来まで守ろうとする意志なのです。
WORKS No.796

