WORKS No. 686 宇宙膨張の中で

WORKS No. 686 宇宙膨張の中で

WORKS NO. 686 宇宙膨張の中で

終わりなき
宇宙の果てを
見上げれば
小さくなってく
ひとつの命

宇宙は今も膨張を続けている。
光さえ届かぬ彼方へ向かい、星々は遠ざかり続ける。
何十億年という時間の流れの中で見れば、
人の一生は、瞬きにも満たない。
体は少しずつ衰え、
記憶も、感情も、永遠ではいられない。
若さも、怒りも、愛さえも、やがて静かに形を変えてゆく。
だが、それでも人は空を見上げる。
無限に広がる宇宙を前にしてなお、
誰かを想い、夢を描き、言葉を残そうとする。
縮んでゆく命だからこそ、
一瞬の感情は、時に星より眩しく燃えるのかもしれない。
宇宙は果てなく広がってゆく。
その対極で、人は限りある命を抱えながら生きている。
その儚さこそが、
人間という存在の美しさなのだと思う。

WORKS No.686