WORKS No. 685 非効率なる愛

WORKS No. 685 非効率なる愛

WORKS NO. 685 非効率なる愛

効率を
極めた街の
ガラス越し
遠回りする
愛だけ灯る

都市は、無駄を削ることで進化してきた。
速さ、正確さ、合理性。
時間を短縮し、感情を整理し、必要なものだけを残していく。
けれど、人の心だけは、そんな簡単に最適化されない。
会いたくて遠回りしたり、
意味もなく声を聞きたくなったり、
傷つくと分かっていても、誰かを想い続けてしまう。
本来なら非効率で、不合理で、説明のつかない行為。
だが、その無駄の中にこそ、人間らしさは息をしている。
完璧に整理された都市の片隅で、
今日も誰かが、答えの出ない感情を抱えながら生きている。
愛とは、効率化できないまま残された、
人間最後の熱なのかもしれない。

WORKS No.685