WORKS NO. 672 すれ違いの代償
思い込み
届かぬままに
すれ違い
必要な人
遠ざけていた
人はときに、事実ではなく「思い込み」で判断してしまう。
言葉の裏を読みすぎたり、逆に何も考えず決めつけたり。
その小さなズレが、静かに距離を生んでいく。
本当は近くにいたはずの人に、
勝手な解釈で壁をつくり、
気づかないうちに遠ざけてしまう。
相手は変わっていないのに、
自分の中の認識だけが形を変えていく。
そして、すれ違いは深くなる。
必要としていたはずの存在ほど、
失ったときの静けさは大きい。
騒がしく壊れるのではなく、
何もなかったかのように消えていく関係。
だからこそ、その喪失は遅れて実感される。
「あのとき、確かめていれば」
「あの一言を、そのまま受け取っていれば」
そんな思いが、あとから浮かんでくる。
勘違いは、誰にでも起こる。
だが、それを確かめることはできる。
すぐに決めつけず、
一度立ち止まり、相手の言葉をそのまま受け取ること。
それだけで、守れる関係もある。
大切な人は、特別な形で離れていくわけではない。
ほんのわずかな誤解の積み重ねで、
静かに、確実に、手の届かない場所へと移っていく。
WORKS No.672

