WORKS NO. 650 加速の果てへ
どこへ行く
速度を上げて
駆け抜ける
壊れてもいい
恐れは消えた
行き先は、はっきりしていない。
それでも足を止める理由にはならなかった。
むしろ、曖昧であることが、加速の理由になった。
考えすぎれば止まる。疑えば鈍る。
だからこそ、思考よりも先に、身体が前へ出た。
速度を上げるほど、景色はぼやけていく。
細部は見えなくなるが、代わりに「流れ」だけが残る。
その中に身を投げることで、自分という輪郭すら溶けていく。
怖さが消えたのではない。
恐れを感じる余白が、なくなっただけだ。
壊れるかもしれない。
戻れなくなるかもしれない。
それでも進むという選択は、
「どうなってもいい」という諦めではなく、
「それでも行く」という意志に近い。
加速の先に何があるのかは、誰にもわからない。
だが、その不確かさこそが、前へと押し出す力になる。
WORKS No.650

