WORKS NO. 646 塗り替える軌跡
彩りを
解き放ちつつ
道染めて
現実さえも
書き換えてゆく
抑え込んでいた色が、一気にほどけていく瞬間がある。
それは整えられた日常の上に、ためらいなく広がり、既に決まっていたはずの景色を塗り替えていく。
道とは本来、与えられるものではなく、描かれていくものなのかもしれない。
一歩ごとに選び取った色が、やがて軌跡となり、振り返れば確かな自分の風景へと変わっている。
他人から見れば、それは無秩序に見えるかもしれない。
だが当人にとっては、確かな意思と感覚の連なりだ。
塗り重ねるたびに、過去も現在も境界を失い、
現実そのものが、ゆるやかに別の姿へと移り変わっていく。
それは奇跡ではない。
けれど、確かにどこか魔法に似ている。
WORKS No.646

