WORKS NO. 634 若さが掴む幻のかたち
若さゆえ
果てなき夢を
抱きしめて
この両手には
光あふれる
若さとは、まだ形を知らないまま、
すべてを掴めると信じている時間だ。
現実の重さも、限界の輪郭も、
まだはっきりとは見えていない。
だからこそ、夢はどこまでも広がる。
それは幻想と呼ばれることもある。
届かないかもしれない、
触れた瞬間に消えてしまうかもしれない、
曖昧で、儚い光。
それでも若さは、その光を疑わない。
両手を伸ばし、
確かめるより先に、
信じることを選ぶ。
その手の中にあるのは、
まだ現実にはなっていない未来。
けれど確かに、そこには温度がある。
夢は形ではなく、
掴もうとするその瞬間にこそ存在する。
こぼれ落ちるかもしれない。
消えてしまうかもしれない。
それでも構わない。
若さは、掴もうとした記憶そのものだから。
その手の中に残るのは、
光ではなく、
光を信じた時間。
WORKS No.634

