WORKS NO. 616 雨上がりの約束
雨やみて
空にほどける
七の色
涙のあとに
虹は立ちゆく
降り続いた雨は、ただの水ではない。
それは、抱えきれなかった感情や、
言葉にならなかった想いが、
静かに地上へと落ちてきたもののようでもある。
視界を曇らせ、足取りを重くし、
前を向くことすら難しくする時間。
だが、その雨はやがて止む。
空は少しずつ明るさを取り戻し、
重く垂れ込めていた雲の隙間から、光が差し込む。
そして、その光が雨の名残と重なったとき、
はじめて虹が生まれる。
虹は、晴れた空だけでは現れない。
雨と光、その両方があって初めて現れる現象だ。
それはまるで、
苦しみと希望が重なったときにだけ、
見える景色があることを示しているようだ。
だから、雨は無駄ではない。
涙もまた、意味を持っている。
その時間があったからこそ、
見える色がある。
その先にしか、
たどり着けない光がある。
虹は、ただ美しいだけの存在ではない。
それは、「通り過ぎた証」であり、
そして「これから進める」という静かな合図でもある
WORKS No.616

