WORKS No. 612 街の顔は変わる

WORKS No. 612 街の顔は変わる

WORKS NO. 612 街の顔は変わる

街の顔
時と人とで
移ろいて
同じ景色も
違って見える

街は固定された存在ではない。
同じ場所であっても、
時間、人、状況によって、その表情は絶えず変化している。
朝は静けさをまとい、
昼は活動に満ち、
夜は別の顔を見せる。

だが変わるのは、街だけではない。
それを見る「自分自身」もまた、変化している。
心の状態、経験、価値観。
それらによって、同じ景色の意味は大きく変わる。
かつては何も感じなかった通りが、
ある日、懐かしさを帯びて見えることもある。
逆に、賑わいの中に寂しさを見出すこともある。
街の顔が変わるとは、
外の変化と内の変化が重なり合う現象だ。
だからこそ、同じ場所に立ちながら、
人はまったく違う世界を見ている。
街は、ただそこにあるのではない。
人の数だけ意味を持ち、
人の数だけ表情を持つ。
変わり続ける街の中で、
何を見て、何を感じるか。
それは、今の自分を映し出す鏡でもある。

WORKS No.612