WORKS NO. 403 風の中で働く
風渡る
この場所に立ち
僕らはいま
足を踏みしめ
生きてゆく
日本の職場では、感情より空気が優先される。
本音は胸にしまい、和を乱さず、求められる役割を黙って果たす。
残業は努力とされ、沈黙は協調と呼ばれ、
耐えることが美徳として積み重ねられてきた。
風が吹いている。
物価は上がり、雇用は揺れ、責任だけが静かに増えていく。
それでも働く者は、生活のために立ち続け、
疲れた体で朝を迎え、何事もなかったように職場へ向かう。
辞めれば楽になるとは限らない。
続ければ救われるとも限らない。
その狭間で、それぞれが判断し、
この場所で生きるという決断を毎日更新している。
足を踏みしめて働くとは、
理想を語ることではなく、
現実を引き受け続ける覚悟だ。
風の中でも立ち続けるその姿が、
日本の労働と生活を、今日も支えている。
WORKS No.403

