WORKS NO. 734 透明な悲しみ
透明な
悲しみ纏う
君だから
壊したくない
その美しさを
人は強くなろうとする。
傷つかないように。
裏切られないように。
二度と涙を流さないように。
だが、本当に美しい人は、
傷を消した人ではない。
傷を抱えたまま、
誰かを傷つけないことを選んだ人だ。
悲しみを知っているからこそ、
優しくなれる。
痛みを知っているからこそ、
他人の痛みに気づける。
君が纏う透明な悲しみは、
決して弱さではない。
それは、
幾度も壊れそうになりながらも、
なお美しく在ろうとした証だ。
だから僕は、
その悲しみごと君を大切にしたい。
消そうとは思わない。
変えようとも思わない。
ただ、
壊してしまわないように、
そっと寄り添いたい。
WORKS No.734

