WORKS No. 639 水の味

WORKS No. 639 水の味

WORKS NO. 639 水の味

頑張って
満ちた一日の
その先に
ただの水さえ
甘く染みゆく

懸命に過ごした一日の終わり。
身体は疲れているはずなのに、不思議と心は満たされている。
そのとき口にする一杯の水は、ただの水ではない。
冷たさが喉を通る感覚とともに、「やり切った」という実感が静かに広がっていく。
人は豪華なものや特別な報酬だけで満たされるわけではない。
むしろ、自分の中で納得できる時間を過ごしたあとには、シンプルなものほど深く沁みる。
頑張るという行為は、外からの評価のためだけではない。
自分自身の内側に、確かな充実を残すためのものでもある。
だからこそ、その先にある何気ない瞬間が、特別な意味を帯びる。
一杯の水のうまさは、努力の密度をそのまま映し出しているのかもしれない。

WORKS No.639