WORKS NO. 557 違う心の先に
違う心
何度も触れて
ぶつかって
やがて静かな
理解が生まれる
人の心は、それぞれ形が違う。
育ってきた環境、経験してきた出来事、抱えている価値観。
それらが違う以上、考え方や感じ方が同じになることはほとんどない。
だから人と人は、ときにぶつかる。
言葉がすれ違い、誤解が生まれ、互いに戸惑うこともある。
だが、その衝突は必ずしも悪いものではない。
本当に危ういのは、ぶつからないことではなく、
最初から理解を諦めてしまうことだ。
違う心を持つ者同士が、何度も触れ合い、言葉を交わし、
ときにぶつかりながらも関係を続けていく。
その積み重ねの中で、人は少しずつ相手の背景を知り、
自分の視野の狭さにも気づいていく。
理解とは、最初から存在するものではない。
時間と経験の中で、静かに形を持っていくものだ。
互いに完全に同じになる必要はない。
違いを抱えたままでも、尊重し合える関係は作ることができる。
むしろ、その違いこそが、
人と人の関係を深くし、世界を広げていく。
何度も触れ、何度もぶつかり、
それでも向き合い続けた先に、
ようやく静かな理解が生まれるのだろう。
WORKS No.557

