WORKS NO. 556 見下しの空虚
人を下げ
高く見せても
空のまま
鏡の中の
自分は変わらず
人を分析し、評価し、時に見下すことで得られる優越感がある。
しかしそれは、本当に価値のある満足なのだろうか。
誰かを低く見せることで、自分を高く見せる。
その瞬間、確かに優越感のようなものは生まれる。
だが、それは本質的には何も生み出さない。
他人を下げても、自分が成長したわけではないからだ。
本当に意味のあることは、人を評価することではなく、自分が見本になることだ。
自分を磨き、姿勢で示し、行動で語る。
それこそが、人に影響を与える最も静かで強い方法である。
多くの人は、すでに自分の中で将来を考えている。
夢や目標、あるいは進むべき道。
しかし現実には、事情や不安、立場の違いから、それを簡単に語れない場合も多い。
そんな内側の事情を知らずに、土足で踏み込むように人を評価すること。
そこから生まれる優越感は、ただの自己満足に過ぎない。
人の人生は外から見える部分だけでは決まらない。
静かに努力している時間や、言葉にできない葛藤が必ずある。
だからこそ、人を見下して得る満足よりも、
自分自身を深く見つめることの方がはるかに価値がある。
他人を測るより、まず自分を整える。
その姿こそが、言葉以上に人へ伝わっていくものだからだ。
WORKS No.556

