WORKS No. 542 別れの先に吹く風

WORKS No. 542 別れの先に吹く風

WORKS NO. 542 別れの先に吹く風

別れとは
胸を裂きつつ
芽を出すもの
終わりの先に
新しき風

別れは、誰にとってもやさしいものではない。
胸を締めつけ、時に引き裂くような痛みを伴う。
それまで積み重ねてきた時間や感情が、一瞬で過去になるからだ。
だが、その痛みは「終わり」だけを意味しているわけではない。
むしろ別れは、新しい何かが芽吹くための余白でもある。
人は、同じ場所にとどまり続けることで安心を得る。
しかし、その安心の中では見えない景色もある。
別れによって環境が変わり、関係が変わり、自分自身も変わらざるを得なくなる。
その変化こそが、新しい風だ。
今まで知らなかった価値観や出会い、選択肢が、静かに流れ込んでくる。
別れは確かに苦しい。
けれど、その痛みを通り抜けた先にしか、辿り着けない景色がある。
だからこそ、別れは単なる喪失ではない。
それは未来へと続く、小さな始まりでもある。

WORKS No.542