WORKS No. 511 絡み合う思考の夜

WORKS No. 511 絡み合う思考の夜

WORKS NO. 511 絡み合う思考の夜

悪い報せ
良い便りさえ
絡み合い
頭の中で
夜が明けてゆく

悪い出来事も、嬉しい出来事も、同じように心に残る。
本来なら切り分けて考えるべきものが、夜になると一つに混ざり合い、思考の渦となって頭の中を巡り続ける。
人は、強い刺激ほど記憶に残す。
だからこそ、不安も期待も同じ重さで心を揺らし、休むべき時間にまで影響を及ぼす。
眠れない夜とは、出来事の問題ではなく、「思考の整理が終わっていない状態」とも言える。
だが、ここにひとつの教訓がある。
すべてを同時に抱え込もうとするから、心は休めなくなる。
必要なのは、順序をつけることだ。
今考えるべきことか。
明日に回してよいことか。
そもそも、自分に変えられることなのか。
それを見極めた瞬間、思考は静まり、心はようやく休息へ向かう。
夜とは、本来、戦う時間ではなく、手放す時間である。
抱え続ける強さより、手放す知性を持て。
それが、次の一日を整えるための、本当の準備になる。

WORKS No.511