WORKS No. 419 冷えた街に灯る愛

WORKS No. 419 冷えた街に灯る愛

WORKS NO. 419 冷えた街に灯る愛

冷えた街
それでも誰か
灯すなら
消えたはずの愛
息を吹き返す

街が冷えるとき、
それは気温のせいだけではない。
人と人のあいだに、
言葉や思いやりが失われたとき、
街は静かに冷え始める。
忙しさ、無関心、恐れ。
それらが積み重なり、
誰もが自分を守ることに精一杯になった結果、
優しさは後回しにされ、
愛は「無駄なもの」のように扱われる。
それでも、完全に消えるものはない。
誰かがほんの少し勇気を出し、
声をかけ、手を差し伸べ、
小さな灯をともした瞬間、
街の空気は確かに変わる。
愛は、大きな行為ではなく、
名もない選択の積み重ねで生き延びる。
冷えた街であればあるほど、
一つの灯は、強く、遠くまで届く。
消えたはずの愛は、
誰かの行動を待っている。
それに火を入れるかどうかは、
いつも、私たち一人ひとりに委ねられている。

WORKS No.419