WORKS No. 410 知らぬふりができなくなった

WORKS No. 410 知らぬふりができなくなった

WORKS NO. 410 知らぬふりができなくなった

わかるほど
自分の弱さ
悔しくて
知らぬふりさえ
できなくなった

自分の弱さが見えてしまうことは、
親としても、誰かを愛する者としても、
ときに救いより深い痛みをもたらす。
知らなければ使えた言い訳は、
もう通用しない。
何が足りなかったのか。
どこで向き合うことを避けたのか。
それを一番よく知っているのは、
子どもでも、相手でもなく、
ほかならぬ自分自身だ。
分かっているのに変われない。
守るべき存在がいても、
愛したい相手がいても、
未熟な自分に立ち止まってしまう。
その事実が、何より悔しい。
他人のせいにもできる。
環境のせいにもできる。
けれど親として、
そして恋愛においても、
心の奥では誤魔化せない。
知らぬふりができなくなった瞬間から、
家庭も関係も、少しだけ厳しくなる。
だが同時に、
そこからしか育たない信頼がある。
弱さを見抜いたまま、
逃げずに立ち続けること。
それが、
子どもにも、愛する人にも、
そして自分自身にも、
誠実であろうとする覚悟だ。

WORKS No.410