WORKS NO. 678 簡単には解けない誤解
すれ違う
言葉の影に
積もるもの
すぐには解けぬ
心の距離よ
誤解というものは、案外あっけなく生まれる。
一言の言い回し、表情、タイミング、沈黙。
ほんの小さな違和感が積み重なり、相手の中で別の意味へ変わっていく。
だが、その誤解を解くことは簡単ではない。
一度傷ついた感情や、思い込んでしまった印象は、理屈だけでは動かないからだ。
「そんなつもりじゃなかった」
その言葉だけでは届かない時もある。
人は、自分の経験や痛みを通して相手を見る。
だから同じ言葉でも、受け取り方はまるで違う。
誤解とは、悪意だけで起きるものではなく、互いの背景や孤独が生み出すずれでもある。
それでも、本当に向き合おうとするなら、時間をかけるしかない。
焦らず、言葉だけに頼らず、態度や積み重ねで少しずつ伝えていく。
簡単には解けない。
だからこそ、誠実さは長い時間の中で試されるのだと思う。
WORKS No.678

