WORKS NO. 657 荒野に咲く理由
なぜ咲いた
荒れた大地に
ただ一輪
意味を問うほど
風は優しい
なぜ自分はここにいるのか。
なぜ、この場所で咲いているのか。
何もない場所に立つほど、
その問いは強くなる。
支えも少なく、理解も得にくい。
それでも理由を探し続ける。
だが本当は、
理由が先にあるわけではない。
「咲いている」という事実そのものが、
すでに一つの答えだ。
荒野に咲く花は、
恵まれているからではなく、
そこでも咲ける力があるから存在している。
見られなくても、評価されなくても、
命は確かに成立している。
問い続けることは大切だ。
だが同時に、
今ここで咲いている自分を認めることも必要だ。
意味は後からついてくる。
まずは、この現実を受け入れること。
荒野に咲く一輪には、
すでに価値がある。
WORKS No.657

