WORKS NO. 432 幸せと欲望
しあわせを
欲で縛れば
音を立て
ひび割れ崩れ
夜に散りゆく
幸せは、強く求めすぎた瞬間に、形を失い始める。
特にそれが、欲望だけに根ざしたものであるなら、なおさらだ。
もっと欲しい。
もっと認められたい。
もっと満たされたい。
その衝動が人生を動かすこともある。
だが、そこに「心」が伴わなくなったとき、幸せは静かに、しかし確実に崩れ始める。
手に入れることだけが目的になった瞬間、
人は感謝を忘れ、足りないものばかりを見るようになる。
比べ、妬み、焦り、奪おうとし、
気づけば自分自身の心をすり減らしている。
本当の幸せとは、
誰かを思いやること、
何かを大切にすること、
日々の積み重ねの中で育っていくものだ。
奪い取るものではなく、育てていくもの。
欲望だけで掴もうとすれば、
幸せは足音を立てて崩れていく。
だが、心を添えて歩むなら、
それは静かに、確かに、自分の中に根を張っていく。
WORKS No.432

