WORKS No. 381 灰のあとに残るもの

WORKS No. 381 灰のあとに残るもの

WORKS NO. 381 灰のあとに残るもの

灰のあと
ただ記憶だけが
熱をもつ
あの日の鼓動
今も燃え続け

燃え尽きたと思った。
夢も情熱も、灰になって風に散ったと信じていた。
けれど時間が経つほどに、胸の奥で微かに熱が残っている。
あの夜に抱いた希望、悔し涙、震えるほど欲しかった未来。
それらは跡形もなく消えたわけじゃない。
形を失っても、火種として息を潜めていた。
人は一度燃えた心を完全には忘れられない。
灰の下には、まだ温度がある。
再び火がつく日を待ちながら、静かに脈打っている。
失ったのではなく、熟成させていただけだ。
もう一度始めたいと思うなら、それで十分。
情熱は戻る。燃えた経験がある者ほど強く。
今日からでいい。灰の中に残る小さな熱を拾い、火を灯せばいい。
過去は終わりじゃない。未来を燃やす薪だ。

WORKS No.381