WORKS NO. 357 淡い夢
淡い夢
触れれば消える
光のよう
それでも胸に
道を灯して
淡い夢は、掴もうとすると指の間からこぼれ落ちてしまう。触れた途端にふっと消えてしまうほど儚く、形も輪郭も曖昧で、時に「本当に叶うのだろうか」と心が揺らぐこともある。けれど、不確かな夢ほど、人の胸を静かに動かす力を持っている。
淡い夢は、確固たる姿を持たない代わりに、心の奥でやわらかい光となって灯り続ける。現実に押しつぶされそうな日も、その灯りを思い出すだけで胸に温度が戻り、「もう少しだけ頑張ってみよう」と背中をそっと押してくれる。夢が強く燃えなくてもいい。淡く揺れながらでも、消えずに灯っているなら、それだけで十分に人生の方向を照らす力になる。
たとえ遠く見えても、夢を抱き続ける人だけが、淡い光を未来の景色へと変えていける。夢は形になる瞬間まで予測できない。だからこそ、信じる人の心の中で息をし続け、歩む力となり、やがて訪れる新しい道しるべへと変わっていく。
WORKS No.357

