WORKS No. 586 残酷と安らぎの源

WORKS No. 586 残酷と安らぎの源

WORKS NO. 586 残酷と安らぎの源

残酷と
安らぎはどこ
より来る
同じ心に
宿るものかと

残酷さと安らぎは、まったく対極にあるもののように見える。
しかしその根を辿れば、どちらも人の内側から生まれている。
人は誰かを守ろうとするとき、他者に対して冷酷になることがある。
逆に、深い理解や共感に触れたとき、人は安らぎを与える存在にもなる。
つまり、その両方は外から与えられるものではなく、
同じ心の中に共存している可能性がある。
残酷さは、恐れや不安、欠乏から生まれることが多い。
自分を守るため、あるいは何かを失わないために、
人は他者を切り離し、時に傷つける選択をする。
一方で安らぎは、理解や余裕、信頼から生まれる。
自分が満たされているとき、人は他者を受け入れ、
穏やかさを分け与えることができる。
重要なのは、そのどちらかを否定することではない。
人の中にその両面が存在することを理解することだ。
どちらが表に出るかは、環境や状況、そして選択によって変わる。
だからこそ問われるのは、「何が生まれるか」ではなく、
「どちらを選び、育てていくのか」という意志だ。
残酷さも安らぎも、遠い世界のものではない。
それは常に、自分の中から始まっている。

WORKS No.586