WORKS No. 584 自己主張

WORKS No. 584 自己主張

WORKS NO. 584 自己主張

自己主張
声を上げても
届かずに
それでもなおと
言葉を紡ぐ

自己主張とは、自分の存在を外に示す行為だ。
しかしそれは、単に声を大きくすることではない。
本来の自己主張とは、自分の考えや感情を整理し、相手に伝わる形で表現することにある。
だが現実では、そのバランスは難しい。
強く出れば「押しつけ」と受け取られ、
弱ければ「何も考えていない」と見なされる。
沈黙すれば誤解され、
発言すれば対立を生むこともある。
だからこそ、多くの人は迷う。
どこまで言うべきか、どこで引くべきか。
しかし、自己主張をしない選択にもまた代償がある。
言わなかった言葉は積み重なり、やがて自分の内側を圧迫する。
それはやがて不満となり、関係や自分自身を歪ませていく。
重要なのは、「勝つこと」ではない。
相手をねじ伏せることでも、自分を押し通すことでもない。
自分の考えを持ち、それを適切な形で外に出し、
同時に他者の視点も受け入れる余白を持つことだ。
自己主張とは、対立のためのものではなく、理解へ向かうための手段である。
言葉は壁にもなるが、橋にもなる。
そのどちらにするかは、使い方次第だ。

WORKS No.584