WORKS No. 392 沸きたった絆

WORKS No. 392 沸きたった絆

WORKS NO. 392 沸きたった絆

静かなる
心の底で
沸き立ちぬ
死線を越えて
結ばれし絆

仲間とは、最初から熱を帯びた存在ではない。
同じ場所に立ち、同じ時間を過ごし、
同じ目標を見つめるうちに、
静かに積み重なっていくものだ。
だが、極限の瞬間にこそ、
その絆は正体を現す。
恐怖が背中を押し、

退く理由がいくつも浮かぶ場面で、
それでも隣に立ち続ける者がいる。
言葉はいらない。
励ましも、誓いも不要だ。
互いの覚悟を察し、
互いの背を守り、
前だけを見る。

その沈黙こそが、戦友の証となる。
やがて、静かだった絆は沸き立つ。
信頼は確信へと変わり、
個の力は束となり、
一人では越えられぬ壁を打ち破る。
沸きたった絆とは、
友情でも、情けでもない。
同じ修羅場をくぐり抜け、
同じ未来を勝ち取ろうとした者同士にだけ生まれる、
揺るがぬ連帯だ。

WORKS No.392