WORKS NO. 336 無力
蛍光灯の白い光が、狭い部屋の壁を淡く照らす。
窓の外には、雨上がりの夜の街。濡れたアスファルトに信号の赤と青が滲み、
風も止まり、遠くで車の音だけが響いている。
そんな景色を、ただぼんやりと見つめていると、
「自分は何もできない」と思う瞬間がある。
誰かのように輝けず、努力しても報われず、
この場所にいる意味さえ見えなくなる。
けれど、それでも生きている。
呼吸をして、心が何かを感じている。
それは「まだ終わっていない」という証。
無力だと感じる夜にも、
世界は確かに、あなたを包み込んでいる。
静かな光の中に、わずかなぬくもりがある。
それを感じられる限り、
あなたの中の灯りは、まだ消えていない。
そして――何もかも絶望したい、その方が楽だと思うことがあるでしょう。
「自分なんか消えたらいい」と心が叫ぶ夜もあるでしょう。
でも、そう思える以上、あなたは生きている。
呼吸をして、まだ何かを探している。
絶望の中で何かを見つけられるかは、あなた次第なんだ。
何かが始まる――いや、始めるんだ。
WORKS No.336

