WORKS No. 305 父の偉大さ2025

WORKS No. 305 父の偉大さ2025

WORKS NO. 305 父の偉大さ2025

父の偉大さとは、静かに家族を支える「沈黙の愛」にある。
母のように温もりで包む愛ではなく、
背中で示す、不器用で強い愛だ。
父は毎日、家族のために働く。
疲れていても笑顔を見せ、
時に厳しく、時に優しく、
子どもたちに「生き方」を教えていく。
その姿はまるで一本の柱のように、
家族を倒れぬように支え続けている。
しかし、父の愛はいつも理解されるわけではない。
小さい頃、娘は父に懐き、笑顔を向ける。
だが成長し、思春期を迎えると、
娘にとって父は「最も近い、年の離れた異性」となる。
その距離感ゆえに、
「うざい」「嫌い」と言われ、父は少し寂しい想いを抱く。
息子もまた、成長するにつれて反抗期を迎える。
かつて憧れだった父の言葉を煙たがり、
その愛情すらうっとおしく感じるようになる。
それでも父は、そんな息子や娘を抱えながら、
家族を支え続ける。
自分の感情を飲み込み、家族の笑顔を守る。
それが父という存在の宿命であり、誇りでもある。
父の愛は、理解されるまでに時間がかかる。
若いころには分からず、
自分が大人になって初めて気づく
「父もまた、愛していたのだ」と。
母が家庭を温め、
父がその家庭を支える。
どちらが欠けても、家族は成り立たない。
愛の形は違っても、その根は同じ。
父の偉大さとは、
前に立ち、後ろで支え、
時に孤独を抱えながらも愛を注ぎ続けること。
その背中に刻まれた沈黙の愛こそ、
人間の尊厳そのものである。

WORKS No.305